若者が主役の“ギャップイヤー”を社会に広げよう
日本ボランティア学習協会は、若者たちのために自らの力で人間力を培うチャンスを創出するために“ギャップイヤー”が日本の社会に広がり定着する運動をすすめています。
協会は、これまで英国の国際ボランティア機関『プロジェクト・トラスト』(Project Trust)の日本窓口として、英国やEU諸国の若者たちが日本の教育機関やNPOなどでボランティア学習を体験する『日英ボランティア交流計画』を実施してきました。
英国で誕生しEU諸国などに広がった “ギャップイヤー”(Gap Year=人生の隙間の年の意味)は、若者たちが大学などの高等教育で学ぶまえに、半年から1年間にかけて自由な時間を保障しようという社会的慣習です。国内や海外でのボランティア学習体験をはじめ、企業等でのインターンシップ、バックパッカーの旅や趣味を深めたりするなど、自らの人間力を培う時間と機会を社会全体で保障し応援しようというものです。
現代の教育は「生きる力を育む」という言葉に代表されるように、知識を修得するのみの「持つ」(To have)ための教育から、人の気持ちをより深く受けとめ、多様な価値観に柔軟に対応し、それを組織や社会の力にまとめあげていくより創造的な能力を育む「在る」(To be)ための教育への転換が求められています。
急速にすすむグローバリゼーションのなかで、いま日本の教育は待ったなしの意識変革が迫られています。なかでも、異文化への理解力やコミュニケーション能力、しなやかな感性やレジリエンス(弾力的)な知性、創意ある技術力は、これからの日本が世界のなかで協調しながら生きていくために欠くことができない基礎的な能力だと考えます。“ギャップイヤー”は、未来を担う若者たちへの社会的信託の時間といえるでしょう。
日本ボランティア学習協会は、そうした“ギャップイヤー”への社会全体の理解が深まるとともに、大学等の入試・入学制度の改革をはじめ、企業等の雇用環境の改善、若者への活動資金の支援などの活動環境の開拓をすすめていきます。
日本ボランティア学習協会
「ギャップイヤー」推進委員会 |